描きかけのラブレター

 

描きかけのラブレター (富士見ミステリー文庫)

描きかけのラブレター (富士見ミステリー文庫)

 

 惜しい人を亡くしました。

 ヤマグチノボルさん。2013年4月4日に惜しまれながら亡くなられた人気作家さん。

 実は今まで彼の作品を1冊も読んだことがありませんでした。彼が作詞した歌や別媒体の作品に触れたことはありますが。

 富士見ミステリー文庫作品ですがミステリーのミの字も出てこない真すっぐな恋愛小説でした。主人公、ヒロインが共にとても不器用でそれ故にとてもリアリティがありました。主人公は気弱な男性として描かれているのですが、ヒロインの言動に対して絶対に譲らないところが気弱なんだけど彼はきちんと男の子なんだなと感じさせられてよかったです。

 この作品を一言で表すならば「かわいらしい青春物語」と言ったところでしょうか。きっと著者の代表作「ゼロの使い魔」もかわいらしい作品なんだろうなと想像します。

 

 素敵な作品を作る人は早くして亡くなる天命なのでしょうか。